しろふくの転職応援ブログ

現役採用担当が転職を考えている皆様にお伝えしたいこと

MRの大量採用に応募する際は ~3つの応募方法とメリット・デメリット~

こんにちは、しろふくです。
昨日東海から関東にかけて、台風の影響で久しぶりのかなりの雨が降りました。
ちょうど高速にいたのですが通行止めになってしまい、お盆も重なり影響は大きかったですね。皆さんお住まいの地域は大丈夫だったでしょうか。

さて、本日ですが、MRの大量採用について書いてみます。
MRとは製薬会社の営業担当者のことで、正式には「Medical Representatives:医療情報担当者」と呼ばれます。

1.MRの大量採用
2.どのように人材を募集するのか
3.どの方法で応募するのが良いのか

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1.MRの大量採用

製薬会社が新薬を開発するには、何年もかかるのが一般的ですが、その販売に合わせて、何年かに一度大量のMRを採用することがとがあります。
特に外資製薬企業の場合、自国で販売している新薬を日本で販売するには、日本での申請、承認が必要になります。申請から承認までも時間がかかりますが、承認されてから採用を始めるのでは間に合いません。そのため、あらかじめ販売時期を予測し、それに合わせてターゲットの入社日を設定し、大量の人材を採用していきます。

コロナ前より、MRの人数を減らす動きが各社に見られましたが、コロナによりリモート面談が普通になってくるとさらにその動きが加速され、早期退職の募集が増えてきていると聞きます。

最近は、この流れの中でどう生き残るかを考えているMRの方も多く、ご自身のMRとしてのキャリアを、特定の疾患(がん、精神病、眼科等)に特化して専門性を高めていく方も多いです。もしご自身のキャリアプランに沿った会社が大量採用するということがあれば、キャリアアップのチャンスですので、検討してみてはいかがでしょうか。

2.どのように人材を募集するのか

製薬会社は、MRの大量採用時、一般的に以下の3つの方法を使います。

(1)リファラル(社員紹介)
募集会社の社員より、人事担当宛てに人材を紹介してもらう方法です。一般的には最も費用をかけずに、よい人材を採用できるとされており、選考においても何らかの優遇があることが多いです(書類選考なし、一次面接省略など)。

(2)直接応募
応募希望者に直接応募してもらう方法です。募集会社の採用HPに募集要項を掲載する場合もありますし、採用HPに掲載せずに1つまたは複数の求人サイト上に募集要項を掲載する場合もあります。
場合によっては、Dodaやビズリーチなどのスカウトサイトより、有望な候補者にスカウトメールを送り、直接応募に繋げる場合もあります。

(3)エージェント(紹介会社)経由
エージェントを通して人材を採用する方法です。エージェントに募集要項を配布し、紹介料を支払って採用するのですが、一般的には(2)の直接応募よりは質の良い人材が採用できます。

大量採用にあたっては、ただでさえ給与が高いといわれるMRの採用コストをいかに下げるかが、製薬会社の採用担当に求められています。

3.どの方法で応募するのが良いのか

さて、募集方法は分かりましたが、応募する側からずれば、どのルートで応募するのが良いでしょうか。
それぞれの方法には、メリット・デメリットが存在します。

(1)リファラル(社員紹介)
選考の一部が省略されているだけでも大きなメリットですが、それに加えて、口コミサイトなどでは得られない、その会社のリアルな情報が分かることが大きいです。育休制度はあるが、実際男性は取りにくいなど、人事を通してもなかなか得られない情報を得ることができたりします。
デメリットとしては、もし選考で不合格だった場合に紹介した方の評判にも関わってしまう事や(何ら影響のない会社もありますが)、紹介者との関係が入社後も続くこと、また「紹介者との関係性が薄い場合は、期待する程の深い情報が得られない場合もあります。

(2)直接応募
一番ニュートラルな方法ですが、手間もかかります。会社の情報などは、社員やエージェントが教えてくれる訳でもないので、自分でHPや口コミサイトなどを使って調べることになります。逆に社員やエージェントに振り回されることがないため、こちらの方が自分で判断できるため良いという方もいます。
ちなみにスカウトサイトからのスカウトメールが来た場合は、採用担当者または採用代行の会社が既に履歴書を見てからスカウトしているため、その担当者が社員紹介やエージェント同様サポートする場合が多く、質問があれば答えてくれることが殆どです。

(3)エージェント(紹介会社)経由
その会社と付き合いの長いエージェントであれば、会社のことを良く知っていますし、応募書類や面接の練習、さらには今後のキャリア相談もできます。また年収交渉などの相談もできますので、転職が初めての方には色々質問できるため安心できるかと思います。
一方、入社いただかないとエージェントの収入に結びつかないため、何としても入社してもらおうという意向が強めです。自分の希望と違う場合、エージェントに率直に伝えることができるような関係性が必要で、そのようなエージェントをお持ちでない方は、まずはエージェント探しから初めてください。
また、リファラルや直接応募にはない紹介料(一般的に年収の30~35%)が発生することから、リファラルや直接応募で採用できない場合にエージェントを使う場合も多く、その分選考基準のハードルも上がっていますので、その点もご注意ください。

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MRの大量採用は、製薬会社にとって社運をかけた何年かに一度の一大イベントです。もちろん売上に貢献することも大事ですが、新薬を通じて患者さんが回復されていくことほどMRにとって嬉しいことはないと思います。
もしご自身の専門領域で応募を考えている会社がある場合、大量採用のチャンスに巡りあった際は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。