しろふくの転職応援ブログ

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設計開発職を目指しているエンジニアの方へ ~職務経歴書3つのチェックポイント~

こんにちは、しろふくです。
2月も最後の週末、東京は風は強めながら天気の良い週末となりました。

今日は、最近エンジニア職の応募書類をたくさん選考する中で、改善の余地のある応募書類に出会うことが多いので、特にエンジニアの方々に向けて、応募書類の書き方について気を付けるべき点を記事にしてみます。

1.当たり前だと思われる業務内容を省略していないか
2.必要条件は同じ表現で盛り込まれているか
3.歓迎条件は即戦力レベルで記載されているか

1.当たり前だと思われる業務内容を省略していないか

最近選考しているのは機械エンジニアの設計職への応募書類です。
20代から40代まで幅広い方の応募がありますが、1社で10年以上ものご経験を積んでいるのに、職務経歴書がたったの5行だけ、というような方もいらっしゃいます。
職務経歴書は長い方が良いというものではありませんが、さすがに、もう少し詳しいところまで書いていただきたいです。

例えば自動車のランプの設計で、異なる車種用に今まで何十種類、何百種類と繰り返してきたので、基本的にはやっていることが同じであるので、「自動車用ランプの設計」だけで終わってしまっているのです。

多分、お客様と打ち合わせを行って仕様を決め、それをどうやって実現しようか考えつつ、部品を調達したり、既存の製品と組み合わせたりして、当然コストの制約や納期などの条件もある中で、関係者との会議を重ねながら試作品を完成させたはずなのです。
さらに試作品が量産されることになった場合、生産部門との調整、ときには海外の工場が立ち上がる際には出張し、最後に納品されるまで、数々のトラブルに対処されてきたはずなのですが、そのことが何も書かれていないのです。

新卒でメーカーに入社し、設計、開発、生産技術などの異動を重ねて、40代で設計部門の課長職をされている方などは、上記のような経験をどこかでされていると思うのですが、職務経歴書にはほとんど書かれておらず、面接でそれを質問して初めて分かるという方も多いです。

仕様決めや試作の際、関係各部との調整をするのは当たり前と思っている方も多いかと思いますが、3DCADで設計だけをやっている方も設計です。職務経歴書では行間を読まれることはほぼないと思ってください。書いてないことはやっていないと見做されるのです。

自分のやっている業務内容は、すべて職務経歴書に盛り込まれているか、まずはそこを見直してください。

2.必要条件は同じ表現で盛り込まれているか

次にチェックして欲しいのはこの部分です。
多くのメーカーでは、人事部門の採用担当者が書類審査をして設計開発部門に送る事が多いです。採用担当者に分かるレベルで職務経歴書を書かないと、せっかくのスキルが理解されないまま書類選考で落ちる事になってしまいます。

応募する皆さんは、採用担当者がどの程度まで技術を理解しているのかは分からないですが、一番良いのは求人票にある条件と同じ表現を使う事です。

一人が複数社応募するのが普通となってきた1社1社に合わせて応募書類を作成するのは大変ですので、求人票を検索した時、ついでに企業がどのようなキーワードで人を探しているのかを、確認しておきましょう。

ご自身の使っている言葉が、専門用語すぎたり、一部の企業にしか通用しない言葉であるときは、この時点で職務経歴書を修正します。ずっと使ってきた技術用語が、自分の会社でしか通用しない言葉だったと気づく方もいらっしゃいます。これではなかなか他社の採用担当者に伝わらないですね。

3.歓迎条件は即戦力レベルで記載されているか

2.でご自身のスキルが採用担当者にも認識されるようになりましたが、基本的に必要条件に書かれている要件を満たした方が応募されますので、ここで他の応募者と差別化したいところです。

歓迎要件で書かれていることがあれば記載することはもちろんですが、より具体的に、自分は〇〇の経験があるが、どのようなソフトを使っていて、何年の経験がある、過去に〇〇製品を納入した実績があるなど、この方なら即戦力として仕事が任せられると思えるレベルまで落とし込んで記載して下さい。

今日日どのメーカーも人を育てる余裕のある企業は珍しく、即戦力採用にシフトしています。人材争奪戦ですので、なるべく応募のハードルを下げるために、必要条件は最低限にし、歓迎要件で、本当に必要な人のスペックを盛り込んできます。
歓迎要件まで満たす場合は、そこを詳細に記載することによって、より仕事を任せられるイメージを前面に出してください。

残念ながら歓迎要件まで満たさない場合も出てくると思いますが、そのような場合は必要条件の部分で、何か差別化できる部分を詳細に記載します。例えば、顧客折衝経験が必須の場合、トラブル発生の時は対応窓口としてクライアントに指名されていた等は、顧客からの信頼度を示すことができます。多くの応募者が同じレベルで競い合っている中、何か1つでも印象づけられるものがあると差別化できます。

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以上、エンジニアの皆さんに向けて書いてみましたが、その他の職種でも全く同じことが言えます。当たり前と思われる業務もすべて盛り込み、専門用語を使わずに、そして即戦力レベルをアピールすること。
書類選考がなかなか通らない方、以上を見直してみて不足分があれば修正してみてください。効果を実感できると思います。