しろふくの転職応援ブログ

現役採用担当が転職を考えている皆様にお伝えしたいこと

配偶者のある方の転職活動 ~まず年収、そして今後についての相談を~

こんにちは、しろふくです。
1月は色々な事があり飛ぶように過ぎていきましたね。
今日は梅を見に行ってきましたが、知らないうちに季節は進んでおりました。

さて本日ですが、転職においてご家族の理解と協力は必須という話です。
実際の事例を元に皆さんにも考えていただきたいです。

1.ある候補者の事例
2.年収で辞退経験のある方がまずやるべきこと
3.配偶者と今後の働き方を考える

1.ある候補者の事例

ある職種に応募いただいたIさんの話をします。募集されている業務内容の経験も豊富で、募集要項にぴったりの方でした。ただし現職が商社ということで、かなり年収の高い方でした。

転職理由はここでは省略しますが、納得感あるもので、一次面接、二次面接とも難なくクリアされました。Iさん自身からもこの職種にとても興味をお持ちいただき、仕事にも意欲を示していただいておりました。

そして、二次面接合格後、ぜひ入社いただきたい人物としてオファーをしました。商社からメーカーへの転職ということで、年収が下がる提示となりましたが、希望年収はクリアされており、オファー面談でも入社後の話で盛り上がりました。

しかし、数日後突然辞退のご連絡を頂いたのです。詳しくお伺いしたのですが、給与面で奥様の同意が得られなかったとのことでした。少なくともIさん自身は今後の仕事を楽しみにしていただけている様子が伝わってきましたので、大変残念な事例となりました。家族の同意を得ているという話を聞いていたので、お二人でどこまで突っ込んだお話をされていたのかが非常に気になりました。

2.年収で辞退経験のある方がまずやるべきこと

先のIさんですが、この選考において、どれだけの時間を使ったのかを考えてみましょう。Iさんはエージェント経由の応募でしたので、応募書類の作成、適性検査の受検、一次面接、二次面接、オファー面談と事前準備を合わせると、忙しい中20時間以上の時間を使っていると思われます。そしてご本人だけではなく、エージェントの方、面接官、採用担当すべての関係者の時間を使ってしまったのです。

キャリア採用では、本業をしながら転職活動をされる方がほとんどで、時間の使い方が本当に重要です。一度家族から年収でNGが出て辞退された経験のある方、2度と同じ過ちは起こさないようにしてください。本当にご自身の時間がもったいないからです。

まず行うことは、いくらの年収であれば受諾できるのかをお二人で確認しましょう。年収だけでなく、月額でいくら必要か、賞与はいくら必要かなどまで、具体的な金額ベースで書き出しましょう。家のローンや子供の学費などが賄えるのか、賞与でかなりの額を支払うことにしている場合、初年度の賞与が支払われないと家計が厳しいなどの場合も想定されます。一度二人でエクセルに金額を入れてみて、どこまでの年収(月額、賞与)なら受諾できるのかを話し合ってください。

転職活動を再開するのはそれからです。それをせずにまた活動してしまうと、時間を無駄にしかねませんので、これは時間を取ってやってください。そして記録しておくことも重要です。

3.配偶者と今後の働き方を考える

最近気になっているのは、年収が下がることに対して非常にネガティブな反応を示す方が多いことです。業界が変わったり、職種が変わったりすると、即戦力としては難しいことになりますので、それまでは一定の修行期間となるため、給与が下がることは普通に起こります。それでもその業界や職種に挑戦しようとしている場合、年収が下がることを受け入れなければなりません。

ゆくゆくはその仕事にも慣れて成果を出せるようになると、当然給与は上がっていきますので、最初のうちは何とかやりくりをしていきたいものです。配偶者が新しい職種にチャレンジしていたり、もっと家族との時間をとりたいと思って転職する場合、現職より収入が減るのが一般的です。しかし、お互いに実現したいことを十分に理解してもらうこと、大変な時期を二人で助け合って乗り越えることも、振り返ると充実した時間になるはずです。

配偶者が仕事をしていなければ、今後はじめてみるという事はまず考えるべきことですし、現在仕事をしていればキャリアアップしたり、副業をするのもありでしょう。一人の年収が下がってももう一人でカバーしたり、そもそも生活水準を下げればという選択肢もあると思います。お二人でその実現方法を話しあって欲しいです。