しろふくの転職応援ブログ

現役採用担当が転職を考えている皆様にお伝えしたいこと

複数社の内定を比較検討するには ~内定受諾期限の延長は可能か~

こんにちは、しろふくです。
東京は今日からしばらく雨模様のようです。昨日まで残暑が厳しく、少し暑さが和らぎ助かっています。

前回内定時の年収交渉について書きました。まだお読みでない方、こちらからどうぞ。

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今回は複数社より内定が出た、もしくは出そうな場合に比較検討するための方法について書いてみます。

1.転職活動は基本平行して進める
2.第一希望の会社より前に、第二希望の承諾期限がきた場合
3.第二希望の会社より前に、第一希望の承諾期限がきた場合

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1.転職活動は基本的に平行して進める

転職活動については、目標の入社時期を決め、それに向けて複数社応募するのが一般的です。そうでないと会社間で比較することができません。一社から内定を貰っても、その後に応募する会社よりもっとよい条件の内定が貰えるかもしれず、その時々でベストな選択ができないからです。

退職せずに現職を続けながら複数社に応募することは、時間的にも難しいものがあると思いますが、ここは踏ん張りどころです。選択肢の中で一番のものを選んだという納得感が得られますので、基本的には複数社平行して進めてください。

とはいえ一度に1社しか受けない方もいらっしゃいます。『自分の性格からして、複数社受験するという器用なことはできないので、1社に全力投球しその結果を見てから次の会社を受ける。』
そのような考え方もありますので、この場合、比較検討できないデメリットがありますが、それを承知のうえでこのスタイルの方が自分にあっているという方は、やり方を変える必要はありません。

どちらの方法にせよ、ご自身が納得できる方法を選択することが大事です。

2.第一希望の会社より前に、第二希望の内定承諾期限がきた場合

さて、複数社平行して応募している場合に、第一希望の会社の選考がまだ終わっていないうちに、第二希望の会社から内定が出て、採用担当者より「〇月〇日の12時までに、受諾するかどうかをご連絡ください。」などという連絡が来たとします。

『第一希望の会社は受かるかとうか自信がないけれども、不合格だった場合のために、ここで内定を受諾しないのは危険すぎる。第二希望の会社の結果が分かってから内定を辞退すればよいので、ここは受諾しておこう。』

このように考える候補者の方がいらっしゃることは事実ですが、内定を辞退した場合の影響は膨大なものになります。一旦内定を受諾してしまうと、既にあなたが入社するものとして入社の準備を進めることになります。具体的には、募集終了の事務作業(HP編集等)、エージェントへの連絡、社員番号の申請やパソコンの手配など、非常に多くの関係者に影響が及びます。採用担当者だけでなく、関係者に迷惑をかけてしまうことになるのです。

それではこの場合どうすればよいかというと、採用担当者に受諾期限について相談してみます。ここは誠意を見せるためにも、お電話で話すことをお勧めします。
「実はもう1社選考が進んでいる会社があるのですが、受諾期限の延長は可能でしょうか」

大抵の場合、この延長要請は受け入れてもらえます。一般的に候補者は複数社平行して選考を進めているものであり、採用担当者もそれを知っています。貴方に入社してもらいたい気持ちは変わらず、ここで辞退されると困ります。複数社のうち納得した1社を選んでもらいたい気持ちは採用担当者にもありますので、とんでもない長期間でない限り(通常1週間程度なら問題ありません)、受け入れられるのです。

逆にそれができない会社は、貴方の考えを尊重していないという事になります。私が候補者の立場であれば、入社そのものを再検討すると思います。

この受諾期限の延長について考えが及ばず、第二希望の会社を辞退される方がいらっしゃいますが、非常に勿体ないことです。

受諾期限の延長は一般的な事ですので、遠慮する必要はありません。但し、1週間以上の延長は入社日が翌月にずれてしまうなど、要望を聞くことが難しい場合もありますので、最終面接の日程で調整するなど、その前の段階から日程を合わせる工夫が必要です。

3.第二希望の会社より前に、第一希望の内定承諾期限がきた場合

2.のパターンも時には発生するかと思います。第一希望の内定が先にあった場合、受諾して第二希望については辞退をするケースがあると思います。しかし、第二希望の会社についても内定が貰える可能性がある場合、辞退をぜずに最後まで選考を進めることをお勧めします。

というのも、希望地が第一希望の会社より希望に近かったり、リモートワークやフレックスの制度が進んでいて働きやすそうであったり、給与ももちろんですが、その他の条件も含めて、第二希望の会社が第一希望になる例をいくつか見てきたからです。

もし選考の途中の会社があるのであれば、その会社の選考が終わるまで待ちましょう。
やり方は先ほどと同じですが、こちらもお電話にて
「御社が第一希望なのですが、実はもう1社選考が進んでいる会社があり、そちらの選考結果を待って、納得したうえで御社に入社したいと考えています。受諾期限の延長は可能でしょうか」
と相談します。

理解ある採用担当者であれば、貴方の状況を分かってくれるはずですし、もし延長不可で決断を迫られるような会社であれば、改めて入社に値する会社かを検討ください。
必要に応じて、上司になる方や同じ部署の社員の話を聞く機会をお願いするなど、自分がその会社で活躍できそうかの確認が必要です。

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覚えておいていただきたいのは、内定受諾期限の延長要請は一般的なことで受け入れられることも多いですが、一旦受諾してしまった内定は辞退すると内定先に迷惑がかかるということです。
複数社を平行して進める場合、日程調整についてはそのことを念頭に進めてください。