しろふくの転職応援ブログ

現役採用担当が転職を考えている皆様にお伝えしたいこと

うつ病の方とキャリアコンサルティング ~研修で学んだこと~

こんにちは、しろふくです。
今週になって色々なイベントが、中止になっておりますが、別れや出会いの春に向けて、事態が収束するのを祈るばかりです。

今日は、先日うつ病の方へのキャリアコンサルティングの研修に参加したので、その学びを共有させて頂きます。

1.心理職の方のコミュニケーション技法
2.キャリアコンサルティング時の注意点
3.研修を受けた感想

カウンセリング

1.心理職の方のコミュニケーション技法

基本的にはうつ病が疑われる場合、臨床心理士、産業カウンセラーなど心理専門職に繋ぎます。まずは病気を治していただいてからでないと、仕事の相談ができないからです。
研修では、この心理職の方々は相談者と普段どういうコミュニケーションをしているのか、またキャリアコンサルタントが過去にうつ病の方と関わる際の技法について学びました。

コミュニケーションにおいては、とにかく傾聴し、共感する事。キャリアコンサルティングの場合も、ここは信頼関係を構築するために時間を割きますが、キャリアコンサルタントより徹底している印象でした。

キャリアコンサルタントでの面談は1回で終わることも多いですが、心理職の場合次回来ていただくことが目標になります。深い信頼関係を築き、「〇〇はできますか? 〇〇もやってみましょうか?」という声掛けをしつつ、やれることを増やしていきます。普通に生活ができ、将来のことが考えられるようになって、はじめて仕事の相談ができるようになります。

2.キャリアコンサルティング時の注意点

仕事の事を考えられるようになったら、キャリアコンサルタントの出番ですが、まだまだうつ病に戻る可能性もあり、慎重にすすめなければなりません。

うつ病の方の心の特徴として、不採用通知を受けとった場合、「自分はいらない人間だ」と感じることがあり、死について考えるところまでいく場合もあるとのこと。
これを「他の会社を受けられる機会が増える」「不採用通知を連続更新記録を作る」などと考えさせる例がありましたが、これは結構高度な技術が必要だと思いました。

でも「応募して落ちることもキャリアです」と先生はおっしゃっていて、確かにその経験は後になってみると、自分を褒めるに値する素晴らしいキャリアだなと。私も過去の転職の際に相当数落ちましたが、それが今の自信になっている部分はあります。

また、相談者の考え方の特徴(スキーマ)を知るために、紙に「スキーマの内容」「その考え方をした際のメリットとデメリット」「それぞれの重みづけ」を書いてから、ロールプレイをするという実習をしました。これはなかなか言葉が出てこない相談者の場合は非常に有効であるし、うつ病でなくても視覚的に確認できて、相談者によっては有効な技法であると思いました。

3.研修を受けた感想

この研修で一番役にたったのは、心理職をされている方の現場のお話を聞けたことです。
うつ病や双極性障害など症状によって全く対応が異なる事や、一日中深く共感していると自分もうつになるため仕事との切り替えが必要なこと、長期的な信頼関係が必要なことなど、キャリアコンサルティングとは全く異なる対応の仕方や考え方に触れたことでした。
この分野について学ぶことの重要性と、心理職の方々に改めて深い敬意を感じた研修となりました。

引き続き勉強し、スキルアップしていきたいと思います。