しろふくの転職応援ブログ

現役採用担当が転職を考えている皆様にお伝えしたいこと

転職理由の注意点 ~お見送りとなりがちな理由と納得感のある理由~

こんにちは、しろふくです。
今週末3連休という方も多いと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨日は中学からの友人と楽しい1日を過ごしました。

今日は、最近面接の中で転職理由が不合格の理由となる方が続いているため、転職理由について書いてみます。

1.転職理由が非常に重要な理由
2.お見送りとなりがちな転職理由
3.納得感のある転職理由

1.転職理由が非常に重要な理由

転職理由は面接の早い段階で聞かれる質問の1つです。私は面接で自己紹介頂いた後すぐに聞いています。本当に開始直後ですね。

ここがうまく答えられるかどうかで、その後の印象を変えてしまうため、ここは面接でクリアすべき重要なポイントとなります。営業では自己紹介でその人の印象がほぼ決まると言いますが、面接ではそれに加えて転職理由のやりとりで、その方の考え方や入社後の行動パターンが想像できるのです。

面接で話す転職理由と、本当の転職理由が違う方がある程度いらっしゃるのは、面接官も分かっています。本当の転職理由が話せないから、こういう言い方をしているのだなと感じながら面接を進めていますが、それでも通る場合と通らない場合があるのです。

それだけにここは面接対策として非常に重要で、貴方がもしエージェントを使っているのなら、面接練習をする際に、この転職理由で問題ないか、という確認はしてください。エージェントはこれまで何人もの転職理由とその合否を見てきているので、貴方の本当の転職理由を理解したうえで、このように伝えた方が良いです、というアドバイスを貰えます。少しでも自信がない場合は、第三者に確認してもらった方が良いです。

ここからはエージェントを使っていない方のために補足します。

2.お見送りとなりがちな転職理由

これらがすべてお見送りとなる訳ではありませんが、面接での難易度が高い転職理由は以下のようなものがあります。

・転勤のため
『このたび〇〇に転勤になることが決まったため』という事が転職理由になると思っている方がいますが、正社員での総合職(=地域限定社員でない)として入社している以上、これは本来転職理由にはならないのです。
この場合はさらに場所が変わると問題が起こる理由を述べる必要があります。『配偶者となる予定の方が転勤できない』『母親の介護が必要』などの理由があって、はじめて転勤が問題なことは理由となり得ますので、ご注意ください。

・現職への不満
これは色々な種類があります。履歴書には『開発体制への疑問』『設計に集中したい』などと書かれているのですが、その根本原因が書かれていない事が多いため、何が疑問や課題なのかは必ず聞かれます。
『開発職なのに調整をしている時間が多すぎる』、『雑用が自分に集中している』など現職に対する不満が出てきます。それらについて上司に相談したか、自分で何か行動を起こしたかを重ねて聞きますが、これらの理由については、ご自身でここまで実施したが何ら変化はなく、この会社にいても希望はないと面接官が感じるまで納得感がないので非常に説明が難しいです。
上司に相談すれば解決するレベルの事ができていないと、問題抱え込みタイプ、不満があればすぐ転職するタイプ、として敬遠されてしまいます。

・キャリアアップ
履歴書には『キャリアアップのため』『これまでの経験を活かして新しい分野に挑戦したい』と書かれているケースです。一見ポジティブに見えるのでこれを理由にする方が多いのですが、注意点があります。
本来履歴書にはどんなキャリアアップがしたいのか、どんな分野に挑戦したいのかまで書くことが求められるのですが、それを書いていないと面接でそこを集中的に聞かれます。その回答がクリアでないと、何で転職をしたいのか分からない→他に言えない理由があるに違いない→すぐにやめるかも、の思考になるケースが多く、非常に危険です。

3.納得感のある転職理由

逆に、転職するしかないと思わせる例は、以下のようなものがあります。

・収入の問題
『給料日に給料が支払われないことがある』『ここ2回連続で賞与が出ていない』『分社化して転籍となり、給与が今までの2割減となった』など、収入の話については、非常に納得感があり、時には同情までされ、それ以上聞かれることはありません。
ただし源泉徴収票などを調べれば収入の増減は分かることですので、事実である場合のみ有効です。

・働き方の問題
『今年に入ってから退職者が相次ぎずっと残業が80時間を超えている』『顧客対応のため土日のうちどちらかは必ず出勤している』『リモートワークの制度があるが、実際には100%出社で育児との両立が難しい』これらについてもなかなか自分では何とも出来ない事が多いため、それ以上聞かれないのです。
昔は残業が多いからなどという理由は、ガッツが足りない、やる気が感じられない等の理由で悪い印象にしかなりませんでしたが、時代は変わりました。それでも想定残業が平均30時間と書かれている求人の面接で『毎月20時間超えの残業が発生している』では通りませんので、使う場面は工夫しましょう。

・社内体制の変更
『会社の吸収・合併により、自分のいた部門が今年いっぱいで解散する』『現職の会社では新規開発は行わないことになった』貴方の力ではどうしようもない所で事が決まってしまったのなら、転職活動する気持ちも分かります。

・キャリアアップ
上記で難しいとしたキャリアアップですが、やりたい事が決まっている場合はこちら最強となります。
『ずっと設計をやってきて、今後はプロジェクトマネジャー的な業務もやってみたいが、今の会社では難しい』『外資系のためポジションが空かないと次へ行けないが、今の会社では狙っていたManager職がリストラされた』など、次にやりたいことが明確なのに、現職ではそれが叶わないという事がしっかりと説明できる場合、これを超える転職理由はありません。
そして『自分のやりたい事にぴったりのこのポジションを見つけたので今回応募しています』と続けられると、ぜひその夢を叶えてあげたいという面接官からの応援の気持ちが一気に高まります。

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さて、今回は面接官側から見た転職理由について様々なケースを見てきましたが、貴方の履歴書を面接官になった気持ちで、改めて見てみましょう。

さらに聞いてみたい部分があれば詳細を記入することで、書類合格率が上がるかもしれません。面接予定の方は、想定質問に答えられるよう準備しておきましょう。
また転職理由は1つに限らないことが多いので、より納得感のあるものに書き換えられる場合は変更や追記するのも良いかもしれません。

1つでも参考になることがあれば嬉しいです。良い連休をお過ごしください。